食物繊維には2種類あり働きも大きく異なる
誤解されている方もいらっしゃるのでおさらいしておきましょう。
食物繊維の繊維(せんい)という言葉から、細い糸のようなものをイメージされがちです。
しかし「ネバネバ」するものから、水に溶けて「サラサラ」した状態のものまで、食物繊維には多くの種類があります。いちおうは「人の消化酵素で消化されない食物中の難消化性成分の総体」と定義されていますが、実は決まった定義はないんです。
ただ肝心なことは、食物繊維には大きく分けて2種類、水に溶けない不溶性食物繊維と水に溶ける水溶性食物繊維があること、そして不溶性食物繊維と水溶性食物繊維では働きが大きく異なること、そして、水溶食物繊維はなかなか摂取しにくいということです。
【 不溶性食物繊維 】 水分を吸収して便の体積を増やしたり、腸管を刺激したりして蠕動運動を促しますが、実は腸内細菌のエサにはならないんです。したがっていくら不溶性食物繊維を摂っても、有益な腸内細菌が増えることもありません。逆に不溶性食物繊維ばかりを過剰に摂ると便が硬くなって便秘になってしまいます。不溶性食物繊維はセルロース・ヘミセルロース・キチン・キトサンなどです。
【 水溶性食物繊維 】 便の体積を増やす材料となるとともに、大腸内の環境を改善する腸内細菌に利用され、これらの菌を増やすことが明らかとなっています。水溶性食物繊維にはペクチン・グルコマンナン・アルギン酸・アガロース・難消化性デキストリン、オリゴ糖などがあります。
ちなみに、厚労省の食物繊維を積極的に摂ることを勧める文言です。
試してみるとわかりますが、仮にこれだけ努力しても、25g/日には到底達しません。
つまり食事から25g/日以上摂取することは現実的ではないということです。
5gの食物繊維を摂ろうと思うと・・・
たった 5gでも大変だね・・・